かつやま抄−12月−サルビア句会

サルビア句会       (指導者 有光 令子)



選者吟  
胸中に言の葉ひとつ冬北斗     有光 令子  

句 会  
稲の花長子すくすく育ちをり       井手 公子  

ざぶざぶと使ふ名水冬仕度        岡部 和代  

潮目より立上る波冬はじめ       木原 圭子  

萩は実に一茶歩きし岐れ道        幸渕 芳美  

供待に午後の日差や鵙のこゑ       近藤ヤス子  

木槿うすべに静かに人の住めりけり    佐々木真理  

にはとりの遊ぶ神苑帰り花        田坂シズ子  

咲くもよし散る山茶花の紅深し      長岡 静子  

夜の秋の稿はかどらずペンを置く     松岡 秀子  

オホーツクの風渡り来る花野かな     吉原 貞美 

 


かつやま抄−11月−つはぶき句会

つはぶき句会  指導者 渡邊 孤鷲 



選者吟  
湯豆腐や追加五勺の酔ひ心地    渡邊 孤鷲  

句 会  
(国分寺) 冬晴れや塔映りゐる小さき池   土居 貴美  

番外の寺ある島や星月夜         鎌田サチ子  

仲秋や蒼みて広き陸奥の山        細川 幸英  

丸めつゝ妣の面影白玉粉         立花 慶三  

沢蟹の赤に安堵す山の旅         久保田正一  

熱々のおでんの湯気や差向ひ       竜子 浩之  

からからと落葉の走る闇夜かな      藤本 隆文  

観音の水に素麺流しかな         山田 英樹  

柿簾不揃ひの実の一つあり        野村 正良  

殺生と言うもの見たり泥鰌鍋       三好 公子 

余生とは力抜くこと秋刀魚焼く      近藤 宗利 


かつやま抄−10月−山の木句会

山の木句会  (指導者 嶋屋都志郎)



選者吟 
秋風と思ふ目を閉ぢたるあとに   嶋屋都志郎 

句 会 
父母の墓去りかねてをり秋の蝉      石丸 徳子 

山からの風に吹かれて赤蜻蛉       井上 潤一 

故郷は山の国なり天の川         榎並 貞子 

芋虫に空飛ぶ未来ありにけり       佐伯 健二 

秋澄むや右も左も杉の山         佐伯由美子 

桔梗の端正なるを母に剪る        佐藤 璋 

恵比須丸旗はためかせ秋日和       嶋屋 房子 

六地蔵帽子新調赤蜻蛉          高橋 草天 

銀杏黄落もう遠くへは走れない      武智 和美 

自由自在に風をあつめて花芒       二宮 玉恵 


かつやま抄−9月−櫟きら句会

櫟きら句会(指導者 江崎紀和子) 




選者吟 
こほろぎや念仏講は車座に       江崎紀和子 

句 会 
秋冷の水りんりんと流れけり      出海 純子 

星月夜父の机に肘ついて       宇治 悦子 

子の髪のふはりと揺るる秋の風     大西扶貴子 

水切りの石するすると鰯雲       寒川 洋子 

亡き母もそのまた母も秋刀魚焼き    曽我部恵子 

居住まひを正し新酒の封を切る      田邨 雅美 

秋茜夕日に翅の触るる音         前田 啓子 

梛の実の砂利にまぎれて筒井筒       山川 瞳 

真直ぐの畝にまつすぐ大根蒔く        渡邉 杜 

身を軽くつかふ一日やつづれさせ        渡辺美紀子 

 


かつやま抄−8月−槻の会

槻の会(指導者 藤田ひろむ)



選者吟
悠久の色もと散華古代蓮  藤田ひろむ

句 会
六間の風待月の細格子        栗田 和子

搦手に監視カメラや青葉騒      草地たみこ

瀬音涼し有機野菜の育つ村      井上 恵子


光背に螢火さして不動尊 大西 猛

パンフレット石もて押さふ走り梅雨     菰田美佐子

花栗の匂ふやここらほまち畑        白石 房子

淡黄磁観音像の涼しさよ      宮本 里枝

夏椿つぼみまんまる明日の白        松本 章見

卯波寄す浜に昨日の摺練あと       鈴木ルリ子

静寂なる寺領自在に蜷の道         中野八千代

薔薇育て薔薇と暮して自適なほ         好川てる美


かつやま抄−7月−あららぎ句会

あららぎ句会 (指導者 有光令子)



選者吟
しづかに坐しぬしづかに沙羅の風ありぬ  有光 令子

句 会
茶室へと風の道あり花菖蒲        越智由紀子

濡れてをり肩の高さの沙羅の花      木原 圭子

絵の中のタンゴ踏む靴夏立ちぬ      幸渕 芳美


蒼穹や名残の朴の一花なる 近藤ヤス子

子ら遠し汲みし新茶のうすみどり     佐々木真理

湿原の徐徐に暮れゆく時鳥        重信トシ子

無造作に置かれてありし余り苗      田坂シズ子

青柿や心はいつも前向きに        八木 昌子

悔ゆる日や君影草の白に寄る       矢野 絹子

陵へ草の靡ける青野かな         柚山つゆ子

 


かつやま抄−6月−ささゆり句会

ささゆり句会(指導者 宮内佐代美)




選者吟
萬僂箋平綽爾船戻る       宮内佐代美

句 会
風まみどりや芭蕉來て一茶來て      首藤千鶴子

海鳴りは挽歌なりけり若葉冷       重崎 光子

髪切つてまみどりの風身にまとふ     糸川 信子


海鳴りの遠く響ける薄暑かな       田畑 温美

眞つ直ぐにクレーン伸びる首夏の空    河東由美子

竹皮を脱ぐ私も一歩踏み出さう      桐山 洋子

山麓の觀月庵や菖蒲葺く         三好 和江

藩政の名殘の井戸や風みどり       相原眞佐子

舊道の旗屋醤油屋夏きざす        土岐久米子

漱石も降りし驛舎や山法師        福本ひろ子

 

かつやま抄−5月−山の木句会

山の木句会 (指導者 嶋屋都志郎)




選者吟
野仏の頭の上の朴の花       嶋屋都志郎

句 会
心中に悪魔と天使薔薇にほふ       青野 勝子

石屋石みがきてをりぬ夏兆す       嶋屋 房子

開きたる妹が手にあり桜貝        高橋 草天


限りある時の減りゆく花樗        武智 和美

田の匂ひ雨の匂ひや明易し        二宮 玉恵

雨に散り風にかをりて桃の花       浜屋  真

豌豆のかをり漂ふ夕餉かな        吉岡 英雄

咲きて散り散りては咲きぬ海紅豆     渡部 節子

母のゐて皮脱ぐ竹の音静か        和田 節子

音楽室の窓より唱歌五月来る       松本かつら

 

かつやま抄−4月−やまびこ句会

やまびこ句会 (指導者 藤田ひろむ)




選者吟
小綬鶏の谺呼ぶこゑ皇子懐ふ    藤田ひろむ

句 会
鳥帰る仰ぐ心に相聞歌          井上 恵子

比翼塚辿る界隈初音かな         井関 智造

今はもう安ら彼岸の比翼塚        内海トミコ


山釿の花の待たるる比翼塚        栗田 和子

啓蟄や崩るるままに築地塀        菰田みさこ

旧家守る崩れ土塀に落椿         竹田 庄子

姫池に鶯のこゑ澄み渡る         永江としこ

捨畑を斜めに横切る春帽子        宮田 充子

亀鳴くや悲恋の池の萌黄色        森  恵子

塚守りし御能畠や別れ霜         吉田 眞澄

 

かつやま抄−3月−春秋大洲句会

春秋大洲句会 (指導者 酒井 絹子)


選者吟
頤を引きて歩きぬ春浅し      酒井絹子

句 会
靴紐を結び直せば黄たんぽぽ       宮元ちず子

目も鼻も失せし地蔵や土手青む      大野 千恵

蹲踞に春の空あり熱下る         兵頭クニ子


春の露色とりどりに輝けり        浦本タケ子

三十年来の付合梅かほる         寺岡 和代

雨の日も律律しき梅の木でありぬ     宮部冨佐子

木が匂ひ土が匂ひぬ春立つ日       長谷 孝子

春楡に芽吹のきざし昼の雨        森本 節子

名残雪林の奥は日の射して        谷本 京子

七曜のはじまりは雨椿咲く        二宮千恵子

 


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書いた記事数:78 最後に更新した日:2016/11/30

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