かつやま抄−3月−ささゆり句会

ささゆり句会  (指導者 宮内佐代美)



選者吟  
これ以上削げぬ脛なり笹子澄む   宮内佐代美  

句 会  
自らを恃むほかなし冬木の芽       重崎 光子  

傘壽へと一歩近づく冬椿         桐山 洋子  

寂光の中なり紅い梅白い梅        三好 和江  

丁寧に生きよと梅のふふみけり      首藤千鶴子  

下萌や小さき花に膝折つて        河東由美子  

名を知らぬ鳥の來てをり春立つ日     兵頭ひろ子  

春淺しよちよち歩く嬰に會ひて      糸川 信子  

春寒しパゴダの兄を偲ぶれば       紅谷喜美子  

銀杏に芽念佛勸進説きて徒        相原眞佐子  

廓あと花咲くころにきつと來よ      福本ひろ子   

 


かつやま抄−2月−いつき組紙上句会

いつき組紙上句会「水鳥の座」  (指導者 夏井いつき)



選者吟  
水鳥がひかりであらば吾は谺       夏井いつき  

句 会  
着水の水鳥水を疑わず          大塚迷路  

水鳥の眠りへ櫂の波ひたひた       鯛 飯  

水鳥は水を裂いたり撓めたり       こ ま  

雑巾を絞つたやうな水鳥や        朗 善  

図面なき城の復元水鳥来         富山の露玉  

子のなまへ呼びたるやうに水鳥は     遊 人  

水鳥を飛ばして朝の舳先かな       樫の木  

星座には見えぬ糸あり水鳥来       亜桜みかり  

水鳥の水のほどけて足下に        まとむ  

 


かつやま抄−1月−やまびこ句会 

やまびこ句会       (指導者 藤田ひろむ)



選者吟  
未盗掘石室秘めて山眠る      藤田ひろむ  

句 会  
年惜しむ日本最古の聖絵に        吉田 眞澄  

山茶花の散り敷くところ百度石      菰田みさこ  

十二月八日八十路の恙なし        井関 智造  

年用意神代杉の箸買ふも         井上 恵子  

年の瀬の爪に残りし烏賊の墨       内海トミコ  

お百度の札の揺れゐる年の暮       栗田 和子  

日の巡り黄葉明りの斎庭かな       永江としこ  

池の面にライトアップの冬紅葉      林 美沙子  

秋深む悲しみをもて受話器おき      宮田 充子  

髭つけしロボット生まる漱石忌      森 恵子 

 


かつやま抄−12月−サルビア句会

サルビア句会       (指導者 有光 令子)



選者吟  
胸中に言の葉ひとつ冬北斗     有光 令子  

句 会  
稲の花長子すくすく育ちをり       井手 公子  

ざぶざぶと使ふ名水冬仕度        岡部 和代  

潮目より立上る波冬はじめ       木原 圭子  

萩は実に一茶歩きし岐れ道        幸渕 芳美  

供待に午後の日差や鵙のこゑ       近藤ヤス子  

木槿うすべに静かに人の住めりけり    佐々木真理  

にはとりの遊ぶ神苑帰り花        田坂シズ子  

咲くもよし散る山茶花の紅深し      長岡 静子  

夜の秋の稿はかどらずペンを置く     松岡 秀子  

オホーツクの風渡り来る花野かな     吉原 貞美 

 


かつやま抄−11月−つはぶき句会

つはぶき句会  指導者 渡邊 孤鷲 



選者吟  
湯豆腐や追加五勺の酔ひ心地    渡邊 孤鷲  

句 会  
(国分寺) 冬晴れや塔映りゐる小さき池   土居 貴美  

番外の寺ある島や星月夜         鎌田サチ子  

仲秋や蒼みて広き陸奥の山        細川 幸英  

丸めつゝ妣の面影白玉粉         立花 慶三  

沢蟹の赤に安堵す山の旅         久保田正一  

熱々のおでんの湯気や差向ひ       竜子 浩之  

からからと落葉の走る闇夜かな      藤本 隆文  

観音の水に素麺流しかな         山田 英樹  

柿簾不揃ひの実の一つあり        野村 正良  

殺生と言うもの見たり泥鰌鍋       三好 公子 

余生とは力抜くこと秋刀魚焼く      近藤 宗利 


かつやま抄−10月−山の木句会

山の木句会  (指導者 嶋屋都志郎)



選者吟 
秋風と思ふ目を閉ぢたるあとに   嶋屋都志郎 

句 会 
父母の墓去りかねてをり秋の蝉      石丸 徳子 

山からの風に吹かれて赤蜻蛉       井上 潤一 

故郷は山の国なり天の川         榎並 貞子 

芋虫に空飛ぶ未来ありにけり       佐伯 健二 

秋澄むや右も左も杉の山         佐伯由美子 

桔梗の端正なるを母に剪る        佐藤 璋 

恵比須丸旗はためかせ秋日和       嶋屋 房子 

六地蔵帽子新調赤蜻蛉          高橋 草天 

銀杏黄落もう遠くへは走れない      武智 和美 

自由自在に風をあつめて花芒       二宮 玉恵 


かつやま抄−9月−櫟きら句会

櫟きら句会(指導者 江崎紀和子) 




選者吟 
こほろぎや念仏講は車座に       江崎紀和子 

句 会 
秋冷の水りんりんと流れけり      出海 純子 

星月夜父の机に肘ついて       宇治 悦子 

子の髪のふはりと揺るる秋の風     大西扶貴子 

水切りの石するすると鰯雲       寒川 洋子 

亡き母もそのまた母も秋刀魚焼き    曽我部恵子 

居住まひを正し新酒の封を切る      田邨 雅美 

秋茜夕日に翅の触るる音         前田 啓子 

梛の実の砂利にまぎれて筒井筒       山川 瞳 

真直ぐの畝にまつすぐ大根蒔く        渡邉 杜 

身を軽くつかふ一日やつづれさせ        渡辺美紀子 

 


かつやま抄−8月−槻の会

槻の会(指導者 藤田ひろむ)



選者吟
悠久の色もと散華古代蓮  藤田ひろむ

句 会
六間の風待月の細格子        栗田 和子

搦手に監視カメラや青葉騒      草地たみこ

瀬音涼し有機野菜の育つ村      井上 恵子


光背に螢火さして不動尊 大西 猛

パンフレット石もて押さふ走り梅雨     菰田美佐子

花栗の匂ふやここらほまち畑        白石 房子

淡黄磁観音像の涼しさよ      宮本 里枝

夏椿つぼみまんまる明日の白        松本 章見

卯波寄す浜に昨日の摺練あと       鈴木ルリ子

静寂なる寺領自在に蜷の道         中野八千代

薔薇育て薔薇と暮して自適なほ         好川てる美


かつやま抄−7月−あららぎ句会

あららぎ句会 (指導者 有光令子)



選者吟
しづかに坐しぬしづかに沙羅の風ありぬ  有光 令子

句 会
茶室へと風の道あり花菖蒲        越智由紀子

濡れてをり肩の高さの沙羅の花      木原 圭子

絵の中のタンゴ踏む靴夏立ちぬ      幸渕 芳美


蒼穹や名残の朴の一花なる 近藤ヤス子

子ら遠し汲みし新茶のうすみどり     佐々木真理

湿原の徐徐に暮れゆく時鳥        重信トシ子

無造作に置かれてありし余り苗      田坂シズ子

青柿や心はいつも前向きに        八木 昌子

悔ゆる日や君影草の白に寄る       矢野 絹子

陵へ草の靡ける青野かな         柚山つゆ子

 


かつやま抄−6月−ささゆり句会

ささゆり句会(指導者 宮内佐代美)




選者吟
萬僂箋平綽爾船戻る       宮内佐代美

句 会
風まみどりや芭蕉來て一茶來て      首藤千鶴子

海鳴りは挽歌なりけり若葉冷       重崎 光子

髪切つてまみどりの風身にまとふ     糸川 信子


海鳴りの遠く響ける薄暑かな       田畑 温美

眞つ直ぐにクレーン伸びる首夏の空    河東由美子

竹皮を脱ぐ私も一歩踏み出さう      桐山 洋子

山麓の觀月庵や菖蒲葺く         三好 和江

藩政の名殘の井戸や風みどり       相原眞佐子

舊道の旗屋醤油屋夏きざす        土岐久米子

漱石も降りし驛舎や山法師        福本ひろ子

 


selected entries

archives

profile

書いた記事数:81 最後に更新した日:2017/02/28

search this site.

mobile

qrcode