かつやま抄−4月−やまびこ句会

やまびこ句会 (指導者 藤田ひろむ)




選者吟
小綬鶏の谺呼ぶこゑ皇子懐ふ    藤田ひろむ

句 会
鳥帰る仰ぐ心に相聞歌          井上 恵子

比翼塚辿る界隈初音かな         井関 智造

今はもう安ら彼岸の比翼塚        内海トミコ


山釿の花の待たるる比翼塚        栗田 和子

啓蟄や崩るるままに築地塀        菰田みさこ

旧家守る崩れ土塀に落椿         竹田 庄子

姫池に鶯のこゑ澄み渡る         永江としこ

捨畑を斜めに横切る春帽子        宮田 充子

亀鳴くや悲恋の池の萌黄色        森  恵子

塚守りし御能畠や別れ霜         吉田 眞澄

 

かつやま抄−3月−春秋大洲句会

春秋大洲句会 (指導者 酒井 絹子)


選者吟
頤を引きて歩きぬ春浅し      酒井絹子

句 会
靴紐を結び直せば黄たんぽぽ       宮元ちず子

目も鼻も失せし地蔵や土手青む      大野 千恵

蹲踞に春の空あり熱下る         兵頭クニ子


春の露色とりどりに輝けり        浦本タケ子

三十年来の付合梅かほる         寺岡 和代

雨の日も律律しき梅の木でありぬ     宮部冨佐子

木が匂ひ土が匂ひぬ春立つ日       長谷 孝子

春楡に芽吹のきざし昼の雨        森本 節子

名残雪林の奥は日の射して        谷本 京子

七曜のはじまりは雨椿咲く        二宮千恵子

 

かつやま抄−2月−天狼 いつき組紙上句会

いつき組紙上句会「雪の座」 (指導者 夏井いつき)


選者吟
音といふおと雪となるしづかな音       夏井いつき

句 会
黒髪に許されてまだ雪でいる        鞠月

臥す母の雪のにほひのするといふ      凡鑚

レース後の呼吸整ふる馬へ雪        桜井教人


雪の影ばかりなりけり雪の底        大塚迷路

山祇の針吹く如き雪を浴ぶ         中原久遠

突き通す傘の穴雪つて碧い         ヤッチー

雪片を次々逃がす大樹かな         希望峰

結び目に雪すぐとけてしまふ雪       るびい

雪降ると木箱のワイン鳴りにけり      朗善

新宿に玻璃の断崖雪が降る         雪うさぎ

 

かつやま抄−1月−天狼 紅日俳句会

天狼 紅日俳句会  (指導者 川内 雄二)


選者吟
天空の城石垣に蔦紅葉       川内 雄二

句 会
手つかずの紅絶壁の櫨紅葉         久保田由布

百磴の上に本堂紅葉寺           三好あさ子

天空の城へ踏みゆく深紅葉         大坪 絢子


紅葉山囲む城跡松が立つ          今西 愛子

名も知らぬ鳥の声佳し紅葉狩        浅野あけみ

オリオンの盾を掠めて星流る        石田 哲雄

水軍の根城の跡に木の実降る        大西 通尚

東雲宮清めし庭に落葉降る         加藤 敏史

牡丹供養大蝋燭の尽きるまで        定岡あゆみ

阿弥陀仏桜紅葉を光背に          鈴木とし子

脱藩の道に葉のみの曼珠沙華        西本里江子

かつやま抄−12月−あららぎ句会

あららぎ句会    (指導者 有光 令子)


選者吟
海光のまつすぐに来る石蕗の花    有光 令子

句 会
山茶花のけさ一輪の紅の色         越智千代子

立冬や尖りはじめし木木の影        越智由紀子

冬深みゆく睡蓮の真むらさき        木原 圭子


紅葉且散る師の句碑のほとりなる      近藤ヤス子

宗達の墨画の余白冬に入る         下岡 順子

菊薫る受賞の夜の盃は           重信トシ子

試歩の歩の日毎確やお茶の花        田坂シズ子

大空にあるは未来や鳥渡る         丸山 英子

鳥渡る樹下に漢は本を読む         柚山つゆ子

隣より電話のかかる菊日和          佐々木真理

かつやま抄−11月−渋柿 つはぶき句会

渋柿 つはぶき句会 (指導者 渡邊孤鷲)


手に余る萩の乱れとなりにけり   渡邊 孤鷲

蜩の坩堝の底の母校かな          土居 貴美

(子規忌) 献花する鶏頭ひともと赤深し     鎌田サチ子

一膳に足らざる落穂拾ひけり        立花 慶三


秋立つや鳥居は無垢の白樺         細川 幸英

お絵書きの草の名学ぶ花野かな       久保田正一

熟柿の透けゆく皮を剝しけり        竜子 浩之

おこし見る南瓜尻跡畑にあり        藤本 隆文

冴ゆる夜の硬き靴音田舎道         山田 英樹

咲き誇る凌霄に父偲びけり         野村 正良

かつやま抄−10月−卯月句会

卯月句会 (指導者 平本故渕)


先ず舌に乗せたる味や今年酒      平本故渕

移ろへる秋の彩どりたゆみなく       森岡 布紗

爽やかやターナー島の松の青        黒田 耕風

爽やかや藍の匂ひの伊予絣         矢野 勝三


赤とんぼ空に止まり木あるごとし      岡田 幸燕

高校俳句旗あぐ教師さはやかに       武知 恭二

人生に三つの坂や金木犀          正岡佐伊女

忘れ杖高野は白き秋の風          岡田 知二

木犀や琴の音添へて香り満つ        岡木 明久

焦げ色を夫婦で分かつ初さんま       四方 旬石

かつやま抄−9月−やまびこ句会(機

やまびこ句会(機 (指導者 藤田ひろむ)


蝉涼し慰霊法会に値遇の縁     藤田ひろむ

長柄鎌壁に凭せし野分あと         吉田 眞澄

一人囲碁蒸し枝豆の皮の山         井関 智造

雨あとの新涼にはか檜山径         井上 恵子


磯鴫の鳴きつ砂洲へと渡りけり       内海トミコ

空海展了へて極暑の空見上ぐ        鈴木ルリ子

ゆったりと車椅子押し青田道        仙波 公江

鎮魂を祈りて止まぬ蝉しぐれ        永江としこ

鎮魂を願ふ読経や涼新た          船田としこ

風のみちつくる門前草を刈る        松本 章見

ひまわりの剪りても残る陽の匂ひ      宮田 充子

かつやま抄−8月−山の会

山の会    (指導者 大西 素之)


百足這ふ脚一本も遊ばせず     大西 素之

かたつむり駒置くやうに置かれけり     西田 礼子

病名をいともあつさり冷奴         武知 眞美

空港が一日眠る夏の霧           大野美代子


鉄壁の自説崩さぬ扇かな          沢田 美文

蜻蛉生る川辺に時を留めおき        東  麗子

期限なき些事片付きてトマト捥ぐ      池田さち子

夏草や老いはじわりと兆すもの       吉田百千草

朝凪やひときは高き競りの声        岡田 武夫

谿深く来て釣人とほととぎす        土居 桂子



 

かつやま抄−7月−結社「花」サルビア句会

結社「花」サルビア句会    (指導者 有光 令子)


山動かざり沛然と夏の雨       有光 令子

青葉して白楽天の舞の袖          佐賀 博

青葉光母となる子と連れ立ちて       青木由美子

時忘れひとり佇むみどりの夜        角田 弘子


百合の花愛でて一日の始まりぬ       上谷 幸子

そり返る城の石垣夏旺ん          河村 裕子

山荘は標高二千明易し           幸渕 芳美

くれないの薔薇やハイネの恋の詩      佐々木真理

睡蓮の動かぬ花を見てをりぬ        武田 淳子

修験者の問答続く若葉風          永井タツ子

手に触るる水やはらかし額の花       弓矢登志子

 


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書いた記事数:90 最後に更新した日:2017/11/29

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